ドッグトレーニング理論②~条件付けについて理解しよう~
2011 / 06 / 14 ( Tue ) 犬の行動を学ぶときに出てくるのが「条件付け」です。
この「条件付け」は人の行動理論にも当てはまるので ドッグトレーニングではなくとも聞いたことがある人は多いと思います。 ドッグトレーニングで重要になるのがこの二つの条件付けです。
古典的条件付け![]() ソビエト(現ロシア)で生理学者パブロフが行った 俗に「パブロフの犬」と呼ばれる実験が有名です。 パブロフの実験では 犬にベルの音を鳴らしながらエサを繰り返し与えることにより、 ベルの音を聞くだけで涎を垂らすようになるという条件反射が見られました。 こういった過去の経験を元に次の展開を予測して 体が条件反射的に起こす行動の定義を「古典的条件付け」と言います。 日本人では梅干しを見る、もしくは梅干しという単語を聞くだけで 唾液が出るという反応が古典的条件付けに当てはまります。 日本人は「梅干し=酸っぱい」ということを 過去の経験から知っているので唾液が溜まります。 しかし、梅干しを知らない外国人はこの反応は起きません。 つまり、日本人の「梅干しに対する反応」は、 過去の経験から体が条件反射的に予測した反応=古典的条件付けと言えます。 また、学習せずとも起きる反応 (犬が餌を見て涎を垂らす、人が梅干しを食べて顔をゆがめるなど)を 無条件反射と言います。 オペラント条件付け「オペラント条件付け」とはアメリカの心理学者B.F.スキナーが スキナー箱で証明した「行動の頻度は結果によって左右される」という法則のことです。 この実験はスキナー箱と呼ばれるレバーを押すと食べ物が出てくる装置の中に ネズミを入れて行いました。 レバーを押すと食べ物が出る良い経験を学習し、 ネズミは頻繁にレバーを押すようになります。 その後レバーを押すと電流が流れるようにすると、 嫌な経験を学習しネズミはレバーに近付かなくなりました。 自分にとって「良いこと」や「楽しいこと」は繰り返し行うようになり、 自分にとって「嫌なこと」「不快なこと」は避けるようになります。 この学習理論がオペラント条件付けの基本となり、 ドッグトレーニングに広く活用されています。 古典的条件付けとオペラント条件付けを犬の行動から見てみようちょっと難しいので、実際の犬の行動でこの条件付けの違いを見てみましょう。 例えばおもちゃの好きな犬がいます。 この犬はおもちゃが好きなのでおもちゃを見るだけで興奮します。 これは古典的条件付けです。 このおもちゃを飼い主さんのところに持っていくと遊んでもらえて嬉しいです。 すると犬はこの飼い主さんのところにおもちゃを持っていく行動が増えます。 これがオペラント条件付けとなります。 犬の普段の行動を良く観察していると、これらの理論もよくわかってきますね! この記事を読んだ人は次のエントリも読んでいます。 テーマ:しつけ・トレーニング - ジャンル:ペット |
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